どんな仕事をしていますか?

入社して約1年半は司厨部員として船に乗り、船員たちの食事をつくっていました。 揺れる船の中では食材を均一に切るのも盛るのも大変で、揺れを感じとりながら「今だ!」と手を動かしていたのが懐かしいです(笑)。 その後3年間は船員部として陸上に勤務しましたが、現在はまた司厨部員として実習船の大島丸に乗っています。 ご飯をつくるだけでなく、高校生たちにお皿洗いや片付けの指導などもしています!

入社したきっかけは?

大学2年生のとき、4つ上の兄が航海士になったんです。 それをきっかけに「長く船に乗り、降りたら長く休む」という船乗りの働き方を知って、これ、旅行好きの自分にもぴったりなんじゃない?と(笑)。 当時の私はスポーツ栄養の道に進むかを悩んでいた真っ只中。 「船の司厨部という道もあるな」と徐々に開眼した感じです!

やりがいってどんなところ?

シンプルに「美味しい!」と言ってもらえることですね。 船の生活は単調になりがちなので、毎度のご飯は皆さん大きな楽しみになるらしく。 夜食のリクエストなんかもよく聞いて、叶えたらすごく感謝されました。 研究の話は難しくてさっぱり分かりませんが(笑)、自分の仕事が同僚たちの励みになっていると実感できるのはとても嬉しかったです。 最近は大島丸の生徒たちと雑談しながら、進路相談に乗れることもやりがいの一つになりました。

いちばん印象に残っている仕事は?

「みらい」乗船中、VIPのお客様がいらしたときに、花毛布をつくってお迎えしたことです。 花毛布とは、毛布一枚を使って花や自然の風景を折り、客室のベッドに飾る特別なサービス。 先輩たちとワイワイ言いながら菊水、松竹梅、貝の三種類をつくった時間がとても楽しくて、お客様にも感激していただけました!

休日は何している?

入社してすぐの頃は、シンガポールなどに海外旅行に行っていました。 コロナ禍と陸上勤務で旅行はしばらくご無沙汰でしたが、最近はまた沖縄に一週間近く行くなど下船期間をフルに楽しんでいます。 ちなみに乗船中のリフレッシュは、着岸したタイミングでその辺一帯を走ること。 暑すぎて走りたくない日には、デッキで船長と縄跳びをしたり、「痩せるぞ!」と仲間を募って動画を見ながらダンスしたり。 あ、釣りはしません。 じっと待てないタイプなので。 釣ってくれたら調理はします(笑)。

子どもの時に探求していたものは?

「動いていないと死ぬんじゃない?」というほど活発で常に走り回るタイプでした。 山口県の小さい団地で友達や兄弟とみんなでワーキャー!中高大は当然のように運動部です。 一方で読書も大好きで、小説をはじめとしていろんなジャンルの本を読み漁りました。 現実世界と空想世界、両極端を探求した子ども時代と言えるかも!?

これからどんな探求がしたい?

まずは、今が、すごく楽しい! 自分で希望して海上勤務に戻り、しかも以前はできなかった味付けの仕事も任せてもらえるようになったので、調理という仕事のやりがいそのものが増した気がします。 ちょっと自分好みの味付けに寄せたり(もちろん司厨長の確認は取りますよ!笑)、西と東で味付けの違う料理をその時に乗船している船員のリクエストを聞きながらつくったりと、日々美味しさの探求中です。 ちなみに大島丸の生徒からは、「え、船の上でラーメンが出るの?」「こんなに美味しいものが食べられるの?」と驚かれ、中にはそこから「船の司厨部員っていい仕事だな」と思ってくれる子もいるんです。 探求と言えるかはわかりませんが、自分と自分の食事を通して「船の仕事」の魅力にどんどん気づいてもらうことが、今の一番の目標ですね。 船、サイコーだよ!

休日は友人と旅行

PROFILEプロフィール

髙倉 ひよりHiyori Takakura

船員(司厨部)
2019年入社

2019年、船内の食事を作る司厨部員として入社。 「かいれい」「たんさ」「みらい」「大島丸」などに乗船しながら、船員たちの食事の準備や船内の清掃業務に従事した。 2020年11月に船員部に異動。 乗組員の乗下船に関する連絡・指示や、乗船前のPCR検査手配、乗船中・休暇中の船員のワクチン接種手配にあたる。 2023年11月より海上勤務に復帰。 「みらい」や「大島丸」で司厨部員として調理を行っている。