どんな仕事をしていますか?

入社して数年はROV(深海機器)のオペレーションチームとして船に乗っていました。 現在は本社にいながら、現場に必要な物品の調達をしたり、JAMSTECとの間で機器開発をしたり、予算管理をしたりという全体の運航管理をしています。 民間企業のROVオペレーション支援のご依頼があるときは今もオペレーターとして海の現場に出ています!

入社したきっかけは?

本当は飛行機の整備士になる勉強をしていました。 正直、海はきらいで(笑)。 でも大学で海洋調査用ロボットアームに出会ったときに、あ、これもかっこいいなと思ったんです。
NMEの名前を知ったのは、たまたま観た映画「日本沈没」のエンドロール。 調べるうちに、人が行けない深海ではたらくロボットの操作にロマンを感じ、入社しました。

やりがいってどんなところ?

性格的に、表舞台に立つよりは裏でサポートをするのが好きなので、現場を支える今の業務は自分に合っていてやりがいを感じます。 思い出深い仕事でいえば、マリアナ海溝の調査プロジェクトに携わったこと。 予算も時間も限られる中、機器開発や工程管理を行い、マリアナ向けの水中機器を完成させ、ついにはマリアナ海溝の海底に到達しました。 裏方ではあっても、現場と一丸となって共に苦労し達成感を味わえることが、この仕事の醍醐味ですね。

いちばん印象に残っている仕事は?

まさに上でお話ししたマリアナ海溝の調査です。 世界最深、最大深度10,000mのマリアナ海溝に水中機器を降ろしての海底撮影は、じつに緊張するものでした。 ですがこれも、製作から携わり、システムを理解している自分たちだからこそできること。 潜航当日も現場チームとしての運航業務と裏方としての管理業務の両方を担い、プロジェクトを達成したことは、間違いなく「いま」に繋がる原点のような仕事でした。 ちなみに撮れた映像は後日、NHK特番や国立科学博物館での展示上映に使われました!

仕事終わりは何している?

子どもたちとテレビを見たりゲームをしたり。 保育園のお迎えに行く日もあります。 土日も、基本的には家事育児。 二人の子どもと何をして遊ぶか、どこへ遊びに行くかを考えるのは、仕事より難しいかもしれません(笑)。 でも、子どもたちが子どもたちだけですごく楽しそうに遊んでいるのを横から見ているときなんかは、とても幸せに感じますね。

子どもの時に探求していたものは?

あまり熱心に探求していたものは思い浮かびませんが、強いていうならLEGOでしょうか。 LEGOが大好きだったんです。 それも取扱説明書の写真通りに作るのではなく、自分なりに考えて、イメージして、オリジナルのロボットを作って遊んでいました。 今考えれば探求していたのだと思いますし、そこに自分の原点があるかもしれませんね。

これからどんな探求がしたい?

いつかNMEの経営者になりたいと思っています。 きっと大変で、今とは違う頭の使い方をしなくてはいけないんでしょうけれど、そこからしか見えない景色を見てみたいんです。 その道筋を今、探求中です。
もう一つの夢、これはちょっと映画「アルマゲドン」に引っ張られているんですが、地球以外の調査をしてみたい。 NMEの持つ海洋調査のスキルを使える場所や、自分たちがプロフェッショナルとして活躍できる場所って、地球の海に限らないと思うんですよ。 だから今後応用を重ね、いつか宇宙にも乗り出して行けたらなと願っています。 って、振り返ればなんだか、だいぶ映画に影響されてますね(笑)。

休日もよく家族と海へ

PROFILEプロフィール

浅井 隆Ryu Asai

深海技術部水中機器室
2009年入社

2009年、船の運航要員として入社。 4年間ROVチームに所属し、各ROVのオペレータ兼整備士として船上での海洋調査・陸上での機器整備業務に従事した。 その後、本籍はそのままで本社勤務を開始し、陸海ローテーションとして本社での管理業務を学びながら運航要員としてROVオペレーションにも対応。 2019年より正式に深海技術部陸上スタッフに配属となり、現在に至る。