深海調査研究船「かいれい」（JAMSTEC）が2022年2月、24年間の任務を終え、退役しました。
1997年（平成9年）に「かいれい」は、マルチチャンネル反射法地震探査システム（MCS）などの最新鋭の機器を備えた海洋調査船として、また11,000m級無人探査機（ROV）「かいこう」の母船として就航しました。
当社は就航時から、JAMSTECと共に「かいれい」の運航、MCSなど調査機器や「かいこう」の運用を担ってきました。24年間の調査任務によって、海洋、海底、海底下における多くの地球科学的発見がされ、また学童疎開船「對馬丸」の位置確認や「H-Ⅱロケット8号機」エンジン一部を発見するなど、様々な発見をしてきました。2011年3月の東北地方太平洋沖地震では、地震直後の海底地形変動調査によって、震源域近傍で今まで見たことがない規模での海底変動が発見されました。もちろんこれらの発見の裏には、「かいこう」ビークルの亡失や調査機器の不具合、そして厳しい海況など、こちらも幾多の困難がありました。
これら困難を乗り越え、発見を下支えしてきたのは、私たち社員の未知なる世界への探求心と、今まで培ってきた経験だと確信しています。
24年間、一緒に過ごしてきた「かいれい」退役は、寂しい気持ちでいっぱいになると同時に、私たち社員を大きく成長させてくれた「かいれい」へありがとうの感謝の気持ちでもいっぱいです。
「かいれい」長い間ありがとう、ご苦労さま。
「かいれい」の勇姿、そして船上での仕事ぶりを見ていただけます
様々な成果を挙げるのに貢献した「かいれい」は、退役前の2021年夏、Society5.0科学博のイベントの一環として、「かいこう」深海調査とともに記録撮影されました。
撮影は、STU48の川又優菜さんを案内役に、船長を始め甲板部、機関部、司厨部、電子観測部、「かいこう」チームなど当社社員が多数出演し、彼らの仕事ぶり、そして「かいれい」の勇姿を楽しんでいただけます。